紫音先輩と話していたら、辺りはもう暗くなっていった。

「……もう暗くなってきたんで私、帰りますね」

「じゃあ家まで送ってくよ」

ここで断ると色々と面倒になりそうだな…

「ありがとうございます。」


私と紫音先輩は学校をでて、帰り道を通る。


「奈留って家遠いの?」

「いえ、そんなに遠くはありません。
徒歩で15分ぐらいです。」

「へぇー結構ちかいんだね。」



―――――………・・・

「あっ、私の家ここなんで……
今日は、ありがとうございました。」

そう言って玄関の方に向かおうと体を反転させると、紫音が ちょっと待って! といって肩を掴まれた。

何だろうと思い体をまた反転させると……

チュッ

唇に何か暖かいものが触れた
それが、何なのか分かるのにそう時間はかからなかった。

紫音先輩の唇……

「………。」

「じゃあ、また明日ね!奈留ッ♪」

紫音先輩はそう言って足早にここを去っていった。


私………

先輩にキスされた……

これが、紫音先輩との出逢いだったのかも…