細かい息をしながら華子は話し始めた。




「さっき、家で待っているとき

 淳一郎君から連絡があったじゃない・・・・・

 



 そのとき聞いたんだけど・・・・・・・」




祐樹は華子をじっと、さっきとは違い、今までになく真剣に見つめて 相槌をうった。






「うん。

  彼、なんだって?」







華子も祐樹を見つめかえし、手をぎゅっと握りしめ言った。




「・・・・・・・・・

  あの人が、



    入院してるんですって 」








「!?」






祐樹は下を向き、髪をおもいっきりかいてぐちゃぐちゃにした。








「しかも


  アルツハイマーなんだって・・・・・・」


「アルツハイマー・・・・」



  



祐樹がオウムがえしした。



「そうか、・・・・・

  そういう歳だよな・・・。」