「ねぇ・・・

  祐樹?

  ここの公園であなた何やったか

  憶えてる??」






祐樹は思い出しながら華子を眺めた。




昔、彼女の横顔が好きだった。






久し振りにこんなじっくり見た気がしていた。





歳は確実にとっているものの



華子はその“歳”さえも味方にしていると思った。






通った鼻も、柔らかな表情を出すおっとりした瞳


少し欲張った唇、どれも変わらないけど


うっすらできた目じりのしわが


いつも祐樹のそばで笑っていたということを証明していた。







「祐樹?」







「いや。

 ごめん。えーーと・・・




 一番よくしてたのはここで

 ブランコ乗りながら世間話。





 あと、そこのベンチの辺りで花火。

 で、そこの蛇口で

 


 華子に水をぶっかけて・・・・・」





うんうん、と華子は指折り数えていた。





「あとはー・・・・・・・・」








華子のほうから鼻をすすった音がした。