祐樹はまた同じ公園に来ていた。




久し振りにこんなに走ったため

息があがり、脈拍が尋常でなかった。




あんまりにも暑くなったので

綿入れを脱ぎ、華子を捜した。







「華子!!!!!!!!!!!!」







「!!!!!!

    祐樹?」




案の定

ブランコに座った華子を発見したのだ。





「お前・・・・・・・


  そんなに薄着で!!

  
    まったく、揃いも揃って

 
  父さんくたくた!!」





ブランコの柱にもたれかかった。




「あ!!!そらは!?」



「いたよ




   “そこに”」

華子の座っているブランコを鋭く指差した。

華子は祐樹の指から矢印が出ているかのように目で追った。


「・・・・・・

  やっぱりかぁ。


  いや、私も途中まではちゃんと

 待ってたんだけどどうも落ち着かなくって


 で、考えてたら 

 ここかもしれないって・・・・・



 思ったんだなぁ・・・・」





華子は祐樹に悪戯に笑った。




祐樹は溜息をついた。





「うん。ごめん

 ごめんね祐樹

  あ・・・寒くない?大丈夫?」






「俺は大丈夫。

 かっこいい綿入れがあるから」


華子はふふっと笑った。