すると、淳一郎は今までにない笑顔で
「脱帽!」
そう言い、検査帽を脱ぎ 本当に“だつぼう”したのだ。
そして誰もいないことを確認して
「やっぱり、君でなくてはいやだ」
と、耳もとで囁いたのだ。
後から聞いたのだが、
私に文句を沢山言っていたのは、
話がしたかったから。
検査の介助が私だったのは、
婦長に、“あいつはもっと教育しなくては!”と言って、遠まわしにご指名していたそうだ。
なんやかんやあって、お互いに惹かれていたのだ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…