彼との出逢い

小さい頃の思い出にひたりながら

今はこうしてせっせと

荷造りをしていた。


あっという間だ。


この23年間。




横に置いてある全身鏡に

母に似た自分が映っているのを眺めた。




普通父親に似た方がいいって言われるけど


私は母に似てよかったと思っている。


あんまりにも二重がきれいにできているもので

高校生のとき

埋没法?と聞かれたことがあったし

(女の子として、

父の一重が遺伝しなかったことを

かなり感謝している。)



両親ともに見事なまでの直毛で、

お金かからないねとか言われていたのだけど

母と同じに、真っ直ぐな髪を長く伸ばすことなく、

肩までの髪にパーマをかけるのにいそしんだ。



(前髪はお金をかけずに、

自分ではさみを入れるのが白石家女子の掟だと思う。)