「そう。
朝ではありません
因みに朝焼けは“夏”におこります」
「・・・・・!?」
そらは驚いて勢いよく起き上がった。
そらの真横に中分けのパッとしない男がイスに座っていたのだ。
淳一郎だ。
腕を組んでじっとこちらを見ている。
「あのぅ・・・・・・先生?
私はどうしてしまったのでしょうか・・・
なんて・・・・思ったり・・・・
思わなかったり・・・」
淳一郎は剣幕な態度だ。
「君は大層うちの病院の床を
お気に召していたそうです」
無表情で言った。
それに、そらはポカンとした。
なに言ってるんだこの人は・・・といった表情だ。
これはまだ夢なのでは、と訝った。