華子は家々が建ち並ぶ細い道の途中で、


石になったように立ち止り、両手で顔を覆った。




「華子・・・」






今度は低い声で話しかけた。






「俺は華子を愛してるぞ?

 



 絶対に そらより、あいつより

 


 華子を想う気持ちだけは!

 それだけは負けない。

 


 そらに嫌われたっていいじゃないか。

 

 俺がいるから大丈夫だ。

 


 それに、嫌われたって、あの子は俺達の子供だろ。


 必ず華子の気持ち、わかってくれる

 


 わからないっていうなら、何度も何度も

 話し合って、絶対解決できる」




祐樹は言いきった。





「俺は

 華子の過去も、厭味にいうところも

 全部大切だ。




 全部愛してる。

 


だから、自分の過去を恥じることなんてない!

 絶対にない!」
 



暫く華子は視点が定まらなかった・・・・



だが、一呼吸置きやっと何かに気がついた。