「…悪かったな」

謝られた。


謝罪の意味がわからなくて、むしろビックリして必死で顔を背けようとしていたのにそんなことはすっかり忘れ


「……えっ?」


社長の方を向いたらバッチリ目が合った。


ほっぺたに手を添えられ

「手をあげてすまない。

女にするべきことじゃなかったと後悔してたんだ」


バツが悪そうに、今度は社長が目をそらした。


「いえ…あれは私が悪いから…。ホントは…あんなこと思ってません。

…私の方こそ…ごめんなさい」


私も慌ててあの日のことを謝った。