個室接客術を考えてるのに…


「ランッ!

用意してとっとと行け!上客を待たせんな!」


店長が急かしてくるもんだからろくな対処法も見つからずにVIPルームに送り出された。


まぁ笑わない私を指名するぐらいだ、無愛想なことぐらい知ってのことだろう。


そう無理矢理こじつけると、深呼吸をひとつしてVIPが待つ部屋をノックした。


防音の厚い扉を開けて、ブラックライトで妖しく照らされた部屋に入ると

「ご指名ありがとございます。お待たせしました、ランです」


そう言って頭を下げた。