新しい家を借りるために私名義で借りてほしいって言われたあの日。


私……住所と名前書いた。でも、あれは2人で住む新しい家の名義人の書類で…だから…私…。


みるみるうちに私は青ざめていった。


「保証人の欄にバッチリ書いてますよ?ここにちゃんと川原サツキって…ねぇ?」


追い討ちをかけるようにいやらしい目つきで朝笑う相模さんに、最早言い返す言葉なんか出なかった。


雅樹と同棲する予定で、その家の名義を私にしてほしいって言われて名前を書いた事。


それから雅樹とは会ってなくて、わたしも連絡がとれない事を震える声で順を追って説明した。