息が、思考が、時間が―――…止まった。
波の音も打ち上げ花火の音もみんなの笑い声や拍手……。
周りの音が何も聞こえなくて、雅樹の声だけが頭の中でこだましてた。
「……って、聞いてる?」
ちょっと照れたようにきいてきた雅樹の声に、私の聞き間違いじゃなかったことがわかって安心した。
…のも束の間、今度はパニックに陥った。
…えっ!?
それはどうゆう意味?
“2人だけの”って、そうゆう意味?
カップルってことでいいの?私と雅樹先輩が?……カップル――!?
もうどうしていいかわかんなくて、ただただ雅樹の顔を見てた。