雅樹は人気者だった。

気さくな彼は男女問わず人気で、密かに彼女の座を狙ってる子も結構いた。


…私もその内の1人だった。でも、自分から行動を起こせるタイプじゃなくて、いつも気後れしてた。


飲み会の時とか雅樹の横に座りたいけどいつでもそこは競争率が高く、私は参戦すらできず毎回散ってはリサに呆れられてた。


「当たって砕けたんなら慰めようがあるけど、当たってもないのに砕けてちゃ話にならん」…ってよく言われてた。


別に彼女じゃなくても話せるし、会えるし…今のままでも十分!

…そんな理由をつけては遠巻きに眺めて、進展も後展もしないまま1年が経った。