それから、差し入れを食べ終えた私たちは作業にとりかかった。
蓮司さんは、社長と違ってとても器用だった。
飲込みがはやい。
みるみるうちに上達する。
そんな自分より上手い蓮司さんがおもしろくない社長は、何かとつっかかったり野次をとばしたりする。
でもその度に…
「ハル?
口はいいから、手を動かそうね?」
…って、蓮司さんのデビルスマイルと共に一喝されてる。
さっきからこの繰返し。でも、2人はホントに仲が良いんだろうなぁ。
いい大人なのに、子供みたいにムキになったり怒ったり…。
2人を見てたら、こっちまで笑顔になっちゃう。