「うひゃー!何かお礼言われちゃったー!
そだ、そーちんは寝ぼすけさんだな」



こいつぅ☆と、今度は僕の額を指で突っつくジェスチャーをした。


なのでお返しに、てへ☆という意味合いで頭を掻いた。




―――良い人すぎる。



全国のクラスというクラスに進藤さんがいれば、

人によっては険しい学校生活も、きっと心温まるものになるだろうに。



進藤さんとのやり取りで、今朝から感じていたもやもやも、何となく吹き飛んだ気がした。




ちなみに僕の代わりに余りが出る事はなく、

どこかの仲良し3人組が、その調整を果たしてくれていた。



「そーちんは、どっちの役がよいのかい??」



手には小さなメモ用紙が二枚。


向かって左は"トーマス"、右は"毛糸"。



僕は迷わず"毛糸"を頂戴した。



「にゃはははっ!そーちんノリ良いね!」


「何か引力を感じた(笑)」



進藤さんが更に笑う。



本当に楽しそうに笑ってくれるので、

僕としては変な気を遣わないで済むし、ありがたい。