「有難うございました」

店員の言葉を背に私はウィィン、と自動ドアを抜けて歩き出す。
まだ家には帰らない。漫画をじっくり読んで万全の状態で挑むために、コンビニでちょっとしたお菓子とジュースを買うのだ。

私は雑誌をコンビニで買わない。
というのも、あのコンビにはうちの中学が利用するから。
その点あのお店は中学生より高校生以上が利用するから、私は楽だ。
知り合いに見られる可能性が少ないから。
だからかなり私の存在が浮ついていようと楽に利用できる。
それにもともと誰だって利用していいのだから、かまわない。

コンビニに入りコーラの500mlのペットボトルと適当なお菓子を手にすると、私はついでとばかりにおにぎりのコーナーにも行ってみる。
おいしそうな新作があれば学校帰りにこっそりよって購入して食べるのだ。
見てみるけど、とくにめぼしいものはない。

「…なんだ、つまんないの」

溜息をついて私はレジに並ぶ。
少し込んでいるのか、2・3人の人がレジの前に並んでいた。

時間掛かるのかな…。