―それから一週間後。
進学して難しくなりつつある勉強に若干眉根を寄せる。
これ中3になったらどうなんの?
数学とか、私無理なんだけど。
まあ…なんとかなるよね。
「あー、終わった終わった。ねね、放課後どうする?」
「あたしカラオケいきたーーい、新譜歌うのさっ」
「えー…うちいいのないんだけどぉ」
「昔のでも歌えば?ネタネタ」
「理沙の物まねちょー似てんだよね」
笑う友達。
カラオケかー、ちょっと金使えないんだよね、
今月の20日にL*Rの先生たちの読みきり短編集出るし。
「ごめ、私パス」
「え、なんで?」
「ちょっと今月ね、買うものあって節約中なんだよ」
「沙織来ないの?レラの新曲歌って欲しかったのに」
「んー、16日ハルの誕生日じゃん?カラオケ行くんだし、そんとき歌う!」
「しゃーないなぁ、んじゃまたね」
「ん、またねー」
私は手を振ってカラオケにいくまなみ達を見送る。
今日断ったから、次誘われたら絶対行かなきゃ。
付き合いって、そういうもんだし…疲れるけど。