先生はタメイキをつきながら言った。

「まあ…かまわないけど…。
でもこんな古い映画…
しかもよりによって…」

アタシは先生の言葉にドキドキした。



そしてこのままずっと寝たフリをした方がいい、そう思った。



少ししてそっと横目で先生を見る。


真っ暗の部屋の中。

ぼんやりとテレビ画面だけがチラチラと明るくて…
聞える英語の会話。

聴こえるピアノの旋律。

そう、
先生の奏でるノクターンと同じ…。