そして先生に掴まれている自分の腕を見る。

アタシは息が切れてドキドキしているのか
それとも腕を掴まれてドキドキしているのか
わかならかった。


ただ。

先生が掴んでいるこの腕がまた微熱をおびているのはわかった。



小さな雑居ビルの路地のところに逃げ込んだところでアタシたちは足を止めた。


あー…疲れた…。

足を止めてもこのドキドキは治まらない。


先生はもうアタシから手を離しているのに。