それでも。

「アタシの気がすみませんから!」



すると先生は諦めたように答えた。

「じゃあ、勝手にすればいいだろう。
僕は先に帰っているから」



「あ、それじゃ意味ないんですよ。
先生が選んでください。
先生が決めたグラスじゃないと」



「もうグラスなんかなんでも…」



「ダメです」

先生が言い終わらないうちにアタシは答える。



「キミはどこまで頑固なんだ…」

先生は呆れて言った。