バシッ


学校に行くと、茜が後ろからはたいてきた。




「いたっ!!ちょっと、何するのよぉ!!!」




「美香、あんたね、人にどれだけ迷惑かけたと思ってるのよ!!」




「…本当に、申し訳ありませんでした。」




「まったく、もしあたしが止めなかったら大変なことになってたんだからね。入学式の時もさ、先輩とかに抱きついちゃって大変だったじゃん。あの悪夢を思い出したね。」




「反省しております…。」



「もう美香は絶対お酒飲んじゃだめだからね!!」



「はぁい…。」






トホホ…。





もう本当に最悪…。






「ま、それはそうと、あのキスはかなりやばかったね。松山君超真っ赤だったよ。」




「え?どんな感じだったの?」




「首に腕まで絡めちゃってさ、もうすごかったんだから。美香キスしたの初めてでしょ?どこで覚えてきたの、あんなキス…。」




「うわ~、そこまでヤバかったんだぁ。それはあたしだって聞きたいよ…。」




「今まで酔っても抱きつくだけだったのにね。それほど松山が好きってことだね。」




「だから、それは違うって何度も言ってるじゃん。第一松山君が好きなのは玲子ちゃんでしょ?そんな見込みない人好きにならないよ。」



「もうこの際美香のこと好きにさせちゃえば?色気で誘惑したりとかして…。」


「何言ってるの、茜ってば!!」




あたしは絶対恋なんかしない。




いつか別れがくる恋愛なんか…。



絶対にしないんだから!!