本番が始まると衣装係は暇だ。
隅っこで劇を見ながら、同じ衣装係の子とお喋りしていた。
私は、化粧直しをしようと思って
「あ ちょっとトイレ行ってくるね~」
と言って、途中で体育館を出た。
あまり人が少ない北校舎を通っていくことにした
そしたら、使ってない教室から誰か喋ってる声が聞こえてきた。
「あ そういえば川崎由華って子いるじゃん?」
「あ~隣りのクラスの?」
私の名前だ…
ドキッとした。
話してたのは 隣りのクラスの女子だ
聞かない方が良い気はしたものの 気になって立ち止まった
「竹田君のこと フったんでしょ」
「まぢ?
でもさ 花火大会の時デートしてたの見たんだけど」
「じゃあ、その気にさせといてフったて事?
多分軽い女なんだね」
「竹田君可哀相~」