「アンタになんて美帆ちゃん渡せるわけないじゃん」


「なんだと!」


だんだん険悪のムードを察した美帆は後ろにいた雅人に視線を送り、助けを求めたが


「そう言えば、雅人!美帆ちゃんに手出さなかったわよね?」

「…」


靴を脱ぎかけていた雅人は顔をひきつらせ、そのまま固まってしまった


そんなやり取りが聞こえたのか、リビングの扉が開いた