「俺は婚約した覚えもないし、あの家に入れたこともない。あいつは東條寺の名前が欲しいから来てるのが見え見えなんだよ」


美帆は混乱していた。だったら…


「…でも…私の両親が光世さんにお金借りてるって…」


「ああ、知っているのは当たり前だ」


「…」


「木村奈津美。あいつの家が貸したんだからな」


「!!!!」