「……だから、もし村井君が私の為に何かしてくれるというのなら、私は私のせいで苦しむ村井君を見たくないです。私にダメなところがあるなら何でも言って下さい。直しますから、だから……―――」

「………小鳥遊…」


ほら、また辛そうな顔してる。
どうしたらいいの?

佳代さんのことも考えると村井君とはあまり話さない方がいいっていうのはわかってる。

でもこんな顔させたまま放っておくなんて出来ない。


「はぁ……そーゆーやつだったよな、お前は」


深いため息。
すごく遠い目をしてる。

私は村井君を知らない。
村井君は私を知ってる。
なんでこんなに不釣り合いなんだろう。



あっ、予鈴………。
まだ話していたいのに。
………ダメダメ。
教室、戻らないとね。