「………で、雛乃はどうしたい？」
「……出来るなら、お友達に戻りたいです。でも私がいることでダメになってしまうなら………」
距離を置いたほうがいい。
…けど、嫌だ。
例え嘘だったとしても、佳代さんと友達でいる時間はすごく楽しかった。
それに今の佳代さんは苦しそうで、見ているのが辛い。
佳代さんに優しくしてもらったみたいに、私もそうして、助けてあげたい。
「……里香さんにはご迷惑を掛けてしまうかもしれませんが、足掻いてみたいです」
「………そうか。わかった」
里香さんはゆっくりと頷く。
「私もただ傍観しているわけじゃない。困ったら力になる」
「………ありがとうございます」
「ん」
里香さんの笑顔はほっとする。
力強くて頼もしいんだもん。
話をしよう。
それでどうしようもないなら、それまでなんだ。
何もせず、ただ一方的に言われただけで引き下がりたくはない。
せめてそれがわかるまでは、話してみよう。
