「うん、じゃぁ… お邪魔します」
そう言って、
助手席に乗り込んだ
軽自動車ほどではないけど、
坂口くんが…
近い…
「ねぇ…どこ行くの?」
正面を向いて、運転する坂口くんの
横顔に問いかけた
「うん…、麻紀が、元気出るようなトコ…」
元気って…
やっぱり、
私が、落ち込んでるの
わかっちゃったんだ…
車内は、
坂口くんが好き?らしい
洋楽が流れていた
私も坂口くんも、
敢えて何も話さなかった
しばらくすると、
舗装した道路から
砂利道になり、
山?の中へ入っていくようだった
「ねぇ、こんなとこに、
何があるの?」
少し、不安になった私は、
再び、坂口くんの横顔に問いかけた
「うん…もうすぐ、わかるよ…」