「どうしたの? お父さんが呼んでるの?」


「あ、あぁ、バイトの境さんが、
急に来られなくなったから
代わりに出てほしいって…」

私の様子をじっと
見つめながら、
坂口くんは、話をする


「わかった…
なに? 他にも何かあるのっ?」

入り口で、
まだ、
突っ立っていたから
つい、
強い口調になって、
あたってしまった…

坂口くんに、あたっても仕方ないのに…


「いや…
なんでもない…
麻紀…
ムリ…すんなよ…
俺、いつでも話聞くからさ…
じゃ…」


私に微笑みかけて、
そして、
お店へと戻って行く


今の私…

そんなコト言われたら、
坂口くんを
頼っちゃうよ…