久しぶりの何も予定のない土曜日の午前中、

5月も末で、
夏物の洋服が欲しいと思い、
街へショッピングに出掛けた

土曜日だから、
カップルの姿が目立つ…

仲良く腕を組む、
何組のかのカップルの姿を見ては
溜め息が出てしまう…

私と陽介って…
一体、何だろう…

私、待ってても、意味あるのかな…

流行りの洋服を着た
ウインドゥのマネキンを見つめながら
考えていた


この前会った時にいた、
キレイな女のヒト…

やっぱり、陽介と…

思い出すだけで、悲しくなってしまう…

次第に、視線が足元を向き、
俯いてしまった


やめようっ

今日は、バイト代、全部使ってやるんだっ!


そう、思って顔を上げた瞬間、

視界が大きく揺れて、目の前が真っ暗になった



「麻紀っ!!!」


誰かが私を呼んだ気がするけど…


誰かを確認することも出来ず、

その場にうずくまるように、倒れた…