ハァ…

落胆する私に、
隣にいる坂口くんが、耳元に小声で話しかけてきた


「先輩、大丈夫っすよ、俺がいますから…」


ん?どゆこと?


坂口くんが、
いつの間にか配られていた資料の一部を指さすと…


キャストのところに、坂口くんの名前があった


しかも、
ヒロインの相手役…


え?


資料に視線を落としたまま
私は、固まった…


私…


やっていけるのかな…