「これで、全員揃ったなー
よし、始めるぞー」

窓際から

並べられた長テーブルの中央の位置に
移動し、席についた東野先輩が話出す


「新入部員の諸君、
我が映画研究会へようこそ
まぁ、気付いてると思うが、
俺が部長の東野だ
よろしく

今年は、6名もの部員が入ってくれた
感謝するぞ…」


延々と、東野先輩の演説?が続くので、
私は、
少し、ぼぉーっと
頬づえをついていた


「…と、いうワケで…
一ノ瀬っ、おいっ、聞いてンのかぁっ?!」


へ?

私、今、呼ばれた?


「はっ、はいっ!」


ヤバっ…何、話してたんだろう…


「一ノ瀬、おめぇ、聞いてなかっただろーっ ったくっ!」


「す、すいません…」


うー、やっちゃったぁ…


苦笑いを東野先輩に向けた


「この夏の、映画コンクールに出品するから、
週末とGWは、なるべく空けといてくれってコトだ
あ、それに、
一ノ瀬、お前、ヒロイン役だから、
これ以上、デブんなるなよっ」


「はぁーーーーーっ?!」


ヒロインって何よっ!

「先輩っ! 女優や俳優は、
演劇部から応援してもらうんじゃないんですかっ?!
ド素人の私が、演技出来るワケないですよっ!
ムリですっ!
それに
私の他にも部員いるじゃないですかっ?!」

いきなりそんなコト言われたから
凄い勢いで先輩に食ってかかってやった


「あ~、演劇部は、今年大事な大学対抗の大会控えてるから
部員貸してしてくんねぇんだ

他の部員っつったって、
麻由子は、シナリオ担当だし、
恵は、キーパーだし、
山口と喜多野は、衣装や撮影場所とかの雑用だから、
何もねぇ、お前しかいないから…よろしくたのまぁ」


たのまぁって…