「ね、陽介、これから、私も学校のこととか、友達のこととか、いろいろ陽介に話して行こうと思うの」


大学の門を出て、
手を繋いて歩道を歩く。


「だって、ただでさえ、
4月から陽介に会える時間少なくなるでしょ?
いっぱい陽介のコト知りたいし、私も知って欲しいし…」

隣を歩く
陽介の横顔をじっと見つめた。

アゴのラインがスッとしてて、
丸顔の私は、なんとも羨ましいな。


「麻紀、視線がスゲー痛いんだけどっ
あんまり、そんな目でみつめたら、襲いたくなるじゃん」


ニヤリと口元をあげて
私の方を向く。


あ、や、そんなつもりじゃないんだケド…

そ、そんなに見つめないで欲しい…


恥ずかしくなって少し目線を下に向けた。


「俺も、麻紀にはちゃんといろんなこと話すよ」


私の前に身体を向き直し
陽介の瞳が真剣なものに変わった


「前に俺の夢、言ったよな?
麻紀には俺を支えて欲しいし、俺も麻紀を支える

何があっても俺は麻紀を守るし、信じる
だから、「わ、私も、同じだよっ 同じ気持ちだから!」」


今の私たちに言葉はいらないのかもしれない

だけど、

これから待ち受ける数々の出来事を
知らず知らずのうちに予感していたのか…


2人で


お互いの心を結んだ。