「先輩、どこ行きたいです?」
あ、そぉいえば、
今日、メガネかけてないんだ…
見にくくないのかなぁ…
じっと、坂口くんの横顔を見ていた
「先輩っ!」
「うひやぁっ」
いきなり、坂口くんの掌が私の頬を包んだから、
ビックリして、ヘンな声挙げてしまった…
「先輩、大丈夫です?
そんなに俺のコト見つめないで下さいよ、
もしかして、惚れちゃったとか?」
「ち、違うわよっ!
今日は、メガネかけてないから、
ちゃんと見えてるのかな?って
思っただけっ!もぉー」
ホントっにお気楽なんだからぁ
「で、坂口くん、何だっけ?」
ひとつ、溜め息をついて
坂口くんが答える
「どこへ行こうか…って言ったんですよ…」
その後に、ボソリと
何かを呟いたけど、
よく…聞こえなかった…
「あ、うん…
時間もあんまりないし…
どこか、カフェでも入ろうか…」
「わかりました
じゃぁ、ちょっと歩きますけど、
俺がいつも行ってるトコいきますよ」
「うん、わかった」
クルリと私に背を向けて
歩き出す坂口くんのうしろを
ついていった