「おーい、麻紀ぃー
ちょっとこっち来て手伝ってくれぇー」


あぁ、もう!

お父さんってばぁ

ワケを聞こうとしたのに、

お父さんに呼ばれ、

厨房に行かねばならなくなり、

席を立った


―――――

―――――――――


「お疲れ様でしたぁ、失礼しまーす」

片づけや掃除が終わった
バイトの子たちが、
帰る中、

坂口くんの姿を探す


「坂口くんっ」


ちょうど、更衣室から出てきた坂口くんを

呼び止めることができた


「あぁ、先輩、お疲れ様でした」


「お疲れ様、
坂口くん、日曜、空いてるか、って聞いたよね?」


「あぁ、はい」


「さっき、午前中だけお休みもらったから、
私に、付き合ってくれる?」


「あぁ、はい、わかりました
わざわざ、すみません」


「じゃぁ、おやすみなさい、気をつけてね」


「はい、おやすみなさい」


さっき、聞けなかったコト、

聞きたい一心で、

坂口くんを誘っちゃった…


ゴメンね、陽介…


ちょっとだけ、許してね…