よっぽど急いでいたのか、
小百合の額には汗が光ってて
肩で上下して息をしてる


私は、思わず、
小百合の背中に手をあて
擦ってみた


「あ、ありがと、麻紀・・・」


「落ち着いた?」


「うん・・・・それより! 麻紀、コレ見てよっ!」


小百合の手の中には、
雑誌がクルリと丸められ、
それを、私に突き出した


私は、それを受け取り、


表紙を見た


何のことはない、
可愛いモデルが
ニコリと笑顔を向けた
普通のファッション誌?だよね・・・?