「・・・のせー、おーい、一ノ瀬ー?」
はっ!・・・
「あっ! はいっ!!」
名前を呼ばれたのに、気付かなかった
「大丈夫かぁー? これからチラシ配りにいくぞぉー」
部室でタバコを加えながら、
東野先輩が、私に向かって言った。
「あ、はいっ!」
机の上のサークル勧誘のチラシの束を持ち、
何人かの部員と一緒に部屋を出た。
「おーい、一ノ瀬ぇ、オマエ、ホントに、大丈夫かぁ?
このごろ、元気ねぇじゃねぇかー」
後ろから、先輩がポンポンと軽く頭を叩く。
「大丈夫ですよー、ただの寝不足です
さぁ、たっくさん配りますよぉっ」
「・・・ふーん、そうか・・・
よっしゃ、今年は、30人くらい
ドカっと、入れるぞぉっ!」
そ、そんなに入らないと思うケド・・・
他のみんなと、顔を合わせ、苦笑いした。