バイクに跨がって
玄関前で陽介が
待っていた
「麻紀、大丈夫だったか?・・・」
心配そうに、近づいた私の手を取る。
「うん、お母さん、ちゃんと陽介に送ってもらえ、って、
お父さんには、上手く言ってくれるって・・・」
「そうか・・・
俺、麻紀の両親に感謝しなきゃな・・・」
私のおでこに、陽介のおでこがくっつく・・・
「麻紀、行こうか・・・」
バイクのメットを私の頭からかぶせ、
私は、陽介の後ろに乗った。
「ちゃんと、掴まってろよ」
「うん」
バイクのエンジン音が、
夜の道路に響き、
目的の場所へと急ぐ。