「お母さん、
これから陽介と出掛けたいの・・・
陽介と大事な用事なの・・・」


一瞬驚きの表情だったけど
リビングの掛け時計の時間を見てから


私の顔に視線を移す。


「・・・家のカギ持ってる?
帰り、
陽介くんに
ちゃんと送ってもらいなさいよ
1人では帰らないようにね

麻紀も、
自分の行動には
ちゃんと責任もつのよ

お父さんには上手く言っておくから・・・」


最後にため息をついたけど
笑って送り出してくれた。


「ありがとう、お母さん」


柔らかく笑って頷くお母さんに
いってきます、と手を振り、


リビングを後にして

陽介が待ってる
玄関前に駆けて行った。