―――― 3月1日 陽介の高校の卒業式。
卒業式が終わったら、
大学の門の近くの木の下で陽介と待ち合わせしていた。
私は、朝から
映研サークルの仲間と4月に入る新入生への勧誘のチラシを作成してた時に、
陽介からメールが入ると
「麻紀~ラブラブ~」
「頑張ってね~」
な、何を!?
サークルの皆に冷やかされながらも
急いで向かった。
約束の場所に着くと
何だか、少し疲れ気味?の陽介が木にもたれてるのが見えた。
「陽介…?」
「あぁ、麻紀」
よくよく陽介の姿を見ると、
学生服のボタンは、全て無くなり、
手には、手紙や花束、リボンのかかったプレゼントらしきものが入った紙袋、
表情も、なんだか疲れてる?
「ど、どうしたの?!何かあったの?」
陽介の傍に近づき、学生服の乱れを直してあげた。