「・・・すけっ?、陽介っ?!」


麻紀が俺を揺らしながら名前を呼ぶ声で、目が覚めた。


「え?あ? 寝てたんだ?俺・・」


自分でも気がつかなかったな・・・


今日のことで、少し緊張の糸が切れて、寝てしまったのかも・・・


「ご飯は?陽介の分もあるけど・・・」


「あー、いいや、昼間、めいっぱい食ったから」


それは、本当。 ジイさんが、あれも食え、これも食えと、


次々、出してくるから、貧乏性のせいか、思いっきり食べた。


「麻紀は? 食べたのか?」


「うん、陽介が寝入ってる間にね」


いつものように、勉強机の椅子に座ろうとする麻紀の手を引っ張り、


ベッドに腰掛けた俺の膝の上に、麻紀を横向きに座らせた。


「よ、陽介、私、重い・・・よ」


「どこがだよ、そんなの気にすることないよ」


俺の膝の上に座る麻紀の柔らかい胸元に顔を埋めしっかりと包む。


あー、すげー、癒される。


横目で、チラッと麻紀を見上げると、


恥ずかしそうに、頬を染めてるけど、口元は緩んでた。


すると、麻紀の頭が俺の肩に乗る。


麻紀の身体から、店の甘い香りが漂う。


「麻紀?」


麻紀の胸元から顔を上げ、


「ん?・・・っん」


麻紀の唇を塞いだ。