「お帰り、遅かったね
お風呂、入る?
それとも… ぁんっ…」
玄関で出迎えた私の唇を
いきなり塞がれた
「…っん、…ふっ」
唇を離されて、
陽介が私の身体に倒れこむように
抱きしめた
「よ、陽介っ?」
「あー、やっと完成したぞー」
「完成って?」
「明日のウェディングケーキ…」
「えっ?!
亮司くんに任せたんじゃなかったのっ?!」
「アイツの技術は、
高く評価すっけど、
やっーっぱ、
愛情がこもってねぇのが
まるわかりだったから、
最後の仕上げは、俺がやった」
「そうだったんだ…
おつかれさま、陽介…」
私をずっと
抱きしめてくれてる
陽介から
少し身体を離し、
私から、
キスをした
「麻紀…」
私の身体を、ふわり
と、抱き上げ、
歩いて行く