「陽介っ!」

ロビーの入り口の方から、

麻紀が手を振りながら
近づいてきた


「麻紀っ」


「陽介!特別賞だってね!

おめでとう!! やったね!!」


満面の笑顔で俺を見つめる麻紀


「おぉっ、
こちらが、ウワサの彼女なん?

へぇー、ケーキ嫌いやから
もっとツンケンしてのかと思ったら

意外に可愛いやん

やるな、陽介も…」

ニヤリと俺を見る亮司


それに、

麻紀が俺見て、
不思議そうな顔をする


それに気付いた亮司


「あぁ、俺、増田亮司、
今日、陽介と友達になったんや、
よろしくな、麻紀ちゃん」


麻紀に右手を差し出し、
握手を求めた


「ほな、俺、新幹線の時間あるし、
帰るな、

陽介、麻紀ちゃんと2人で
絶対、遊びにきてやー
案内したるからなー

じゃ、2人とも元気でな、さいならー」


大きく手を振り、

嵐のように亮司は去って行った