「なぁ、アンタ、
雑誌に出とったよな?

スイーツ男子とかなんとかゆーて…」


髪型とは反して、

ベタベタの関西弁に
俺は、つい、口元を緩めてしまった


「なんやねん、何が可笑しいねん?」


「あ、いや、関西弁…久々に聞いたから…」


そいつは、ふーんと、頷き、

またも、

雑誌に出てたやろ?と
しつこく言ってきた


「あぁ、まぁ、成り行きでな…」


「えぇなぁ、イケメンで、御曹司なんて、
モテモテやろ?」


「いや、そんなコトはないよ、
それに、
俺、彼女に一途だし…」


「ほー、
彼女、いるんや…

なぁ、今度紹介してくれへん?

俺、アンタに興味あんねん」


きょ、興味って?!
俺は、男だぞっ?!


「それよりさ、
君は、誰?

俺を知ってるらしいけど、
俺は、君を知らないから…」


「あぁ、スマンな、
俺、増田亮司(マスダ リョウジ)21歳
よろしくな、陽介!」


この関西弁の亮司が、
何年かのち、
俺とタッグを組んでいく
パートナーとなるとは、
この時、
思いもしなかった…