いつの間にか、バレンタイン当日。 結局、無理という一言で断られてしまった。 「今年も1人かあ……」 優輝が甘いものが嫌いなのは知っていた。 だから去年は甘さを控えたクッキーとか色々試した。 毎日、少しだけどかかってくる電話。 あたしのささやかな幸せ。 優輝の低い声を聞く度に、会いたい気持ちがどんどん膨らんでいく。