「みっちゃんは俺の彼女だかんな!」


ぼっと、みっちゃんの耳から火が出る音がした。


小さく「もう」と呟いたみっちゃんは、まんざらでもない顔で、幸せそうにニコニコと笑っている。




「うん、興味ない、オレが興味あるのは…」



ふと、頬に冷たい感触が走った。

それが、桃井の指先だとわかった瞬間、僕は背筋に鳥肌が立った。



「史高だから」



――…ん?

何が…?



かじったあんぱんが、口から零れおちる。


今、桃井は、何て言った?