同時にあたしを掴んでた汚い手が離れた。



そして、


違う手に捕まれた。



「え?」



「何すんだてめぇ!!」



怒り狂った男の声...。


その直後、


「お、おい。あいつ、山下だぜ。」


おびえた声。


「まじかよ。」


さっきまで威勢の良かった男が急に違う声に。


「逃げよーぜ!」



男達は逃げてしまった。