次の日、朝早くに明希に会いに行くことにした。


手紙じゃ駄目だ━━


なんとなく、


居場所、作ってあげなきゃ―…


そうしなきゃと思った。



ボロボロな場所だと思ってたけど、想像してたのとちょっと違って建物は普通にちゃんとしてた。


ちょっと新しめの学校みたいな、コンクリート壁。


明希も思ったより元気そうで、不満を言いながらも早く普通の生活が出来る様に頑張ろうとしてるみたいだった。


「もう面会時間終わりだから戻らなきゃ。」


『じゃあ、また来るね。』


ホントは毎日、四六時中一緒にいたい。


「わかった。」


明希は俯きながら静かに笑った。


笑った?


なんで?


何で笑えるの?


『━明希っ!』


あたしが呼んだと同時に顔を上げた彼は、喉を詰まらせながら苦しそうに言った。




“死にたい”




と。


―彼は、泣いていた。