「神谷くん!」

あたしは無我夢中で叫んだ。

彼は驚いた顔で振り向いた。



「その…あたし、神谷くんが好き。ずっと好きだったの。これ、受けとって?」


ずっと想っていたきもちがやっと素直に言えた。

そして、自分のチョコを渡すことができた。



「えっ…桜井が俺を…?」

神谷くんは状況が理解できてないようだった。

「うん…」

あたしの気持ち…届いて。



「返事、今していいかな?」


「うん。」


あたしの想い、届いたかな?


返事を待っている間、あたしは今までにないくらいドキドキした。