どうやってチョコを渡そうかずっと考えてた。

告白するときより緊張していた。

いつの間にか放課後になっていて、

教室には誰もいなかった。

「亜悟くん探さないと…」

私の予想では、屋上か体育館だ。

今日は部活もないから、屋上だろうな。

重い腰を上げて、私は亜悟くんを探しに行った。

寒いな。

手を擦りながら屋上に向かう。

屋上のドアを少しだけ開けると冷気が入り込んできた

「亜悟くんこれ」

愛理香ちゃんの声が聞こえてきた。

亜悟くんはやっぱりここにいたんだ。

覗きなんてはしたないけど、身体が動かなくて、私はそのまま二人のやり取りを見ていた。