それにねと付け加えた。

「私なんか止めた方がいいよ。本当と好きになった人と一緒になった方が良い。じゃないと私の親と同じことになるよ。好きでもない相手と結婚なんかするから、ネグレクトで通報されて世間の目に晒されだけ」

だから、君が愛理香ちゃんを好きになったのは間違ってない。

私が悪い。

私なんかが人を好きになって、人並みの幸せを欲しがるなんて、贅沢なことを考えるから、惨めな最後を迎えるはめになったんだ。

「さよなら。寒いから早く帰って」

それだけを言って、家の中に入った。

「あげは。あなたは何も悪くないんですよ」

家の中に入ると先生が玄関で迎えてくれた。

話、聞いてたんだね。

「うん。先生、私、間違ってないよ」

私のバレンタインはこうして終わった。